News

お知らせ

ホームお知らせ天理・斑鳩・田原本の古代史観光スポットおすすめ13選|大和王権と聖徳太子の歴史旅ガイド

ここから本文です。

2025年12月10日

天理・斑鳩・田原本の古代史観光スポットおすすめ13選|大和王権と聖徳太子の歴史旅ガイド

奈良の「へそ」で古代史の深淵に触れる旅

多武峰観光ホテルが位置する桜井市(多武峰)周辺は、「大化の改新」の舞台となった談山神社を抱え、日本の原風景である明日香や宇陀といった歴史深い地域に囲まれています。今回ご紹介するのは、桜井・明日香方面から奈良市内へと続く奈良盆地中央部、天理市・斑鳩町・田原本町エリアです。

この地域は、古代日本の国づくりが本格的に始まった黎明の地であり、さらに聖徳太子が仏教文化を花開かせた「斑鳩の里」を含みます。古代信仰の聖域、世界最古の木造建築群、弥生時代の巨大集落跡――。平野部に広がる古代ロマンと、のどかな田園風景が訪れる人々の心を深く癒やします。

当ホテルでのご滞在とあわせ、奈良観光の道中や日帰り探訪として、日本の礎が築かれたこの神聖なエリアをじっくりと巡ってみてはいかがでしょうか。

天理市:大和王権のルーツを感じる観光スポットおすすめ5選

石上神宮(いそのかみじんぐう)

石上神宮

天理市にある石上神宮は、物部氏ゆかりの古社で、日本でも特に歴史が古い神社のひとつです。祭神は、神剣「布都御魂(ふつのみたま)」を神格化した布都御魂神(ふつのみたまのかみ)。古来、本殿を持たず、禁足地(立ち入り禁止の聖域)が信仰の対象とされてきました。明治時代の発掘で鉄素環頭大刀や七支刀(国宝)が出土しており、歴史ファンには見逃せません。杉木立に囲まれた境内では、放し飼いの鶏が訪れる人々を出迎え、国宝に指定された拝殿もその静謐さと優美さで訪問者を魅了します。

長岳寺(ちょうがくじ)

長岳寺

天長元年(824年)に淳和天皇の勅願で弘法大師(空海)が創建したと伝わる真言宗の古刹です。かつては大和神社の神宮寺として栄え、最盛期には40ヶ坊以上を有していました。境内の鐘楼門は重要文化財で、日本最古の美しい様式を今に伝えます。秋には境内が朱に染まる紅葉が見事で、「日本紅葉の名所100選」にも選ばれています。特に毎年10月23日から11月末まで公開される狩野山楽筆の大地獄絵と住職による絵解き説法は、歴史と文化に触れる貴重な機会です。山の辺の道(南コース)沿いにあるため、徒歩での散策も楽しめます。

大和神社(おおやまとじんじゃ)

大和神社

大和王権の成立に深く関わる古社で、祭神は大国魂大神や八千戈大神など、国土経営や武勇に秀でた神々です。かつては旧日本海軍の戦艦「大和」の守護神として艦内に祀られたことでも有名です。参道は東西に長く伸び、戦艦大和の全長と同じ長さとされます。参道を歩きながら、日本の古代史と戦艦の物語に思いを馳せることができます。

天理駅前広場コフフン(CoFuFun)

天理駅前にある古墳をモチーフにした広場で、子どもから大人まで楽しめる施設が充実しています。屋上にある巨大トランポリン「ふわふわコフン」や滑り台状の「すりばちコフン」などが人気です。地元食材を使ったカフェレストラン「パークサイドキッチン」や歴史・自然の旅を提案するインフォメーションセンターも併設されています。

なら歴史芸術文化村

なら歴史芸術文化村

天理市杣之内町に位置する文化交流施設で、文化財の保護・継承・活用の拠点です。文化財修復作業の見学や、道の駅、貸室、講座なども開催されています。天理市や田原本町の発掘調査成果も学べるため、古代史の学びを深めることができます。

天理ご当地グルメ:ラーメンのまちのスタミナフード

天理ラーメン

天理市は古代史だけでなく、ラーメンの激戦区としても知られています。特に、白菜や豚肉をニンニクや唐辛子で炒めたスタミナ系のラーメンが名物で、彩華ラーメンやスタミナラーメンなど、地元で愛される名店が点在。観光の合間に立ち寄って、地元の味でエネルギーを補給するのもおすすめです。

斑鳩町:聖徳太子ゆかりの世界遺産観光スポットおすすめ5選

法隆寺(ほうりゅうじ)

法隆寺

推古15年(607年)ごろ、聖徳太子が推古天皇の勅願で、亡き父・用明天皇のために創建されたと伝わる古刹です。西院伽藍は世界最古の木造建築群として現存し、金堂や五重塔、夢殿など国宝級の建築物や仏像が数多く残されています。1993年には世界遺産に登録され、飛鳥時代の建築美を今に伝えています。

中宮寺(ちゅうぐうじ)

聖徳太子の母・穴穂部間人皇后の勅願で創建された尼寺で、1300年以上の歴史を持ちます。本尊の菩薩半跏像(国宝)はクスノキの寄木造りで、優美な微笑(アルカイックスマイル)は「世界三大微笑」と称されます。寺伝では如意輪観音菩薩と呼ばれています。また、太子の往生世界を描いた天寿国曼荼羅繍帳(国宝)の複製も展示され、古代仏教文化を身近に感じられます。

法起寺(ほうきじ)

法起寺

斑鳩三塔の一つで、慶雲3年(706年)に完成した日本最古の三重塔がそびえる古刹です。聖徳太子ゆかりの寺で、周囲には秋になるとコスモスが咲き乱れ、三重塔と田園風景の美しい景観を楽しめます。

藤ノ木古墳(ふじのきこふん)

藤ノ木古墳

6世紀後半に築造された大型円墳で、昭和60年と63年の発掘で未盗掘の石棺から豪華な金銅製の馬具、冠、履、装飾品など数多くの遺物が出土しました。これらは重要文化財に指定されています。石室はガラス窓越しに見学可能で、古代の被葬者に思いを馳せることができます。

竜田川(たつたがわ)

竜田川

生駒山地から大和川に合流する一級河川で、紅葉の名所として有名です。「竜田の川の錦」と称され、百人一首にも歌が詠まれています。特に11月下旬から12月上旬にかけての紅葉は絶景で、斑鳩名物「竜田揚げ」の名称の由来の一つとも伝えられています。

田原本町:弥生時代の巨大集落を巡る観光スポットおすすめ3選

唐古・鍵遺跡史跡公園(からこ・かぎいせき)

唐古・鍵遺跡史跡公園

弥生時代の巨大な環濠集落跡で、奈良盆地における弥生後期の中心集落として知られています。復元楼閣は出土土器の絵をもとに再現され、古代ロマンを体感できます。史跡散策を通して、弥生時代の暮らしや文化を身近に感じられます。

道の駅 レスティ唐古・鍵

道の駅 レスティ唐古・鍵

唐古・鍵遺跡史跡公園に隣接した交流施設で、地元の新鮮野菜や特産品の販売、ベーカリーやカフェなど飲食店も充実しています。3階の展望エリアからは、弥生時代の集落跡や大和青垣、二上山の風景を一望できます。若い女性やファミリーにも訪れやすいおしゃれな空間です。

唐古・鍵 考古学ミュージアム

弥生時代の稲作農耕文化を紹介する展示施設です。発掘調査成果や遺跡の重要性を学べるほか、バーチャルミュージアムも公開されており、自宅からでも古代の歴史に触れられます。

モデルコースで巡る天理・斑鳩・田原本の歴史探訪

多武峰観光ホテル(桜井市)周辺と奈良市内観光(北側)のちょうど中間に位置するこのエリアは、車での移動を前提とした広範囲の探訪(ドライブ)も、特定のテーマに絞った散策(ウォーキング)も可能です。

コース 1:【聖徳太子と世界遺産 集中コース】(車・公共交通利用可)

斑鳩町

斑鳩町に凝縮された聖徳太子の仏教文化と世界最古の木造建築群をじっくりと堪能するコースです。多くのスポットが法隆寺周辺に集中しており、公共交通機関や徒歩でも巡りやすいのが特徴です。

スポット名

概要と見どころ

法隆寺 (斑鳩町)

聖徳太子が創建した聖徳宗の総本山。金堂や五重塔を含む西院伽藍は、世界最古の木造建築物群として世界遺産に登録されています。国宝の仏像群や夢殿(東院伽藍)を時間をかけて拝観します。

中宮寺 (斑鳩町)

法隆寺から徒歩約8分の距離にある、聖徳太子の母ゆかりの尼寺。本尊の菩薩半跏像(国宝)は、優美な「アルカイックスマイル」をたたえ、「世界三大微笑」の一つとして非常に有名です。

藤ノ木古墳 (斑鳩町)

6世紀後半に築造された大型円墳で、未盗掘の石室から豪華な金銅製馬具(重要文化財)が出土。石室内の様子をガラス窓越しに見学できます。

法起寺 (斑鳩町)

聖徳太子が法華経を講じた岡本宮を寺に改めたと伝わる古刹。境内には、現存する日本最古の三重塔(国宝)があり、法隆寺と共に世界遺産に登録されています。

竜田川 (斑鳩町)

百人一首に2首が収められる紅葉の名所。在原業平の歌でも有名で、紅葉が川面を流れる様子を楽しめます(見頃は11月下旬〜12月上旬)。

コース 2:【古代ロマン探訪コース】大和王権のルーツと弥生時代に迫る(車推奨)

天理市

天理市と田原本町のスポットを中心に、古代信仰の聖域と弥生時代の巨大集落を巡る、歴史の深淵に触れるコースです。広範囲を効率的に巡るため、車での移動が推奨されます。

スポット名

概要と見どころ

石上神宮 (天理市)

物部氏ゆかりの、日本でも特に古い歴史を持つ古社。古来、本殿を持たず禁足地が信仰対象でした。国宝の拝殿を拝観し、境内では放し飼いの鶏が出迎えてくれます。

長岳寺 (天理市)

天長元年(824年)に弘法大師(空海)が創建した古刹。重要文化財の鐘楼門は我が国最古の美しい様式を誇ります。秋には「日本紅葉の名所100選」に選ばれる紅葉が見事です。週末(10月23日〜11月末)には住職による大地獄絵の絵解き説法が行われます。

道の駅 レスティ唐古・鍵 (田原本町)

国史跡唐古・鍵遺跡史跡公園に隣接する交流施設。3階の展望エリアから弥生時代の環濠集落跡を見渡せます。地元の新鮮な野菜や特産品、おしゃれなカフェレストランが楽しめ、世代や家族構成を問わず心地よく過ごせる空間が魅力です。

唐古・鍵遺跡史跡公園 / 考古学ミュージアム (田原本町)

弥生時代の巨大環濠集落跡。出土した土器の絵を基に再現された復元楼閣は遺跡のシンボル。ミュージアムでは田原本における稲作定着の過程について学べます。

大和神社 (天理市)

孝昭天皇の時代に宮中に奉斎されたとされる、由緒深い古社。近代では戦艦「大和」の守護神とされたことでも知られ、東西に延びる参道は戦艦大和と同じ長さがあります。

天理駅前広場コフフン (天理市)

古墳をモチーフにしたデザイン性の高い広場。巨大トランポリンの「ふわふわコフン」(3歳~小学6年生対象)や「すりばちコフン」(小学1年生~6年生対象)などがあり、地元の賑わいを感じられるスポットです。

コース 3:【いにしえの道を歩くコース】山の辺の道 ウォーキング体験(徒歩・電車利用)

山の辺の道

天理市から桜井市へと続く、日本最古の道「山の辺の道」のハイライト(南コース)を歩き、古代ロマンと自然を満喫するコースです。当ホテル周辺の桜井駅方面(南側)へ向かうルートとして最適です。

スポット名

概要と見どころ

天理駅 (スタート地点)

天理駅前広場コフフンでウォーキングの準備や情報収集を行います。ここから山の辺の道の起点の一つである石上神宮方面へ向かいます。

石上神宮 (天理市)

山の辺の道沿いに位置する古社。古代信仰の聖域を参拝し、国宝の拝殿や放し飼いの鶏を眺めながら、旅の安全を祈願します。

山の辺の道 散策

杉木立やのどかな田園風景の中を歩き、記紀・万葉集ゆかりの地名や伝説、古墳(崇神天皇陵、東殿塚古墳など)を巡ります。黒塚古墳からは卑弥呼の鏡とされる「三角縁神獣鏡」が出土しており、この地域が邪馬台国の有力候補地の一つであることを実感できます。

長岳寺 (天理市)

山の辺の道(南コース)途中に位置する古刹。弘法大師創建の歴史を体感し、四季折々の花や紅葉を楽しみながら休憩します。

なら歴史芸術文化村 (天理市)

山の辺の道沿いの国道近くに位置。文化財の修復工房見学ツアーや道の駅での休憩で、旅の疲れを癒せます。

大神神社 (桜井市)

山の辺の道南端に位置する神社。当ホテル周辺の桜井市にあり、参拝後は宿でゆったり休むのがおすすめです。

まとめ|大和王権と聖徳太子の古代史旅まとめ

天理・斑鳩・田原本エリアは、弥生時代から大和王権の成立、聖徳太子の仏教文化まで、日本初期の歴史が凝縮された地域です。桜井市の談山神社や明日香村、奈良市内への旅の途中に立ち寄ることで、より深く壮大な奈良の歴史を体感できます。

多武峰観光ホテルでは、談山神社を望む静かな環境と、大和観光料理百選第一位に輝いた名物「義経鍋」など、奈良の食材を堪能できるお料理をご用意。歴史探訪の旅の拠点として、古代史と聖徳太子ロマンを感じるひとときをお過ごしください。